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べる3

マイナー競技プロ化の困難さ


 こんにちは、べる3です。ほとんどの方は初めましてかと思います。
 今回、岡山発ブログの一員である004(@pima004)がカードショップ若院とスポンサードを結んだという知らせを聞き、思うところがあったので数年ぶりに記事を更新しました。できる限り簡潔にまとめるので目を通していただけると幸いです。

デュエル・マスターズにおけるプロ

 先日、デュエルマスターズ総合情報サイトDM:Akashic Recordが二つの新着記事を更新しました。

 【報告】プロになりました -DM:Akashic Record
 【インタビュー】DMプロプレイヤーの誕生 -DM:Akashic Record

 多くの方は既に読んだ後でしょうが、この知らせがTwitterなどで“デュエルマスターズのプロとはなんぞや”と話題を集めます。これまでのデュエルマスターズにはプロという概念がそもそも存在しませんでした。では何を持ってDMプロプレイヤーの誕生としているのでしょう。

 彼は今回のスポンサード契約によって、自分自身を広告媒体とすることで資金的な援助を得られるようになります。規模は違いますが、スポーツ中継などで選手のユニフォームに企業のロゴが入っているのと同様の仕組みです。しかし、当然のことながら本競技の親元であるタカラトミー・DM公式がプロという枠組みをデュエルマスターズに設けたわけではありません。
 現状プロ・リーグの存在しないデュエルマスターズにおいてプロを名乗ることにどんな意味があるのか、ある一つの競技でプロを名乗るために必要な条件とは何か。他の競技シーンの例から探ってみましょう。


TCGにみる先行事例

 カードゲームでプロと聞くと真っ先に連想するのはMTGでしょう。最も歴史のあるTCGであり、ウィザーズ社はDMの開発も手がけています。
 MTGは10年以上前からプロプレイヤーズ・クラブというシステムを確立・運営しています。定められた競技期間中の公式大会で選手が獲得したプロポイントに応じて段階的にプレイヤー・レベルの権利を獲得できるといったものです。
 また、公式大会の上位入賞者には賞金も与えられます。そうした中で好成績を収めることで知名度を得た一部の選手は、個別に企業やショップとのスポンサード契約を結ぶことがあります。

 プロTCGプレイヤーという概念が根付いていない中、日本で初めての賞金制を導入したTCG、D-0(ディメンション・ゼロ)についてもみてみましょう。残念ながら既にブロッコリー社からユーザーへのサポートは終了してしまっていますが、公式によるDPA(Dimension0 Players' Association)の記述が残っています。
 これとMTGのイベント規定とを併せて読むことで、プロが負うべき義務が少なくとも二つ存在することが分かります。

 Dimension0 Players' Association -DPA Official
 [競技用ルール] イベント規定 -マジック:ザ・ギャザリング

「公式が行う取材や宣伝に協力する」
 これは公認のイベントに参加する選手全員が持つ義務ですが、取材や宣伝を依頼されるのは、プロやそれに準ずる実力を持った選手であることが多いです。公式はイベント情報を公開する権利を参加選手に対して持ちます。公式はカバレージやデッキリストなどを公開することでイベントをアーカイブ化し、興行として成立させます。

 記憶に新しいDMGP-1stも賞金制度こそありませんでしたが、niconico生放送で公式自ら中継放送をするなど同様の側面を持ちました。

「プロプレイヤーとして参加する」
 プロプレイヤーには相応の実力と、何よりも紳士的なプレイが求められます。スポンサードを受けている選手であれば、競技に関わる場合は全てその代表として行われなければなりません。例え特定のスポンサードを受けていない選手であっても、競技そのものの代表としての振る舞いが要求されます。
 それが果たされなければプロとして扱われることはかないません。

 こうして比べてみると、公式が賞金制の大会やプロ・リーグを運営しているかどうかによって、一流の選手をプロと呼んだ際の印象は大きく違います。開発企業が賞金制を導入する理由に競技性の向上があります。競技性の向上はゲームの深化を促しプレイユーザーを増やすだけでなく、観戦者という新たな客層を生み出します。

 現時点でのDMの競技性がMTGや嘗てのD-0と比べてどういう立ち位置にあるのかについては後述しますが、先にTCG以外の競技のプロについてもみておきたいと思います。


他の競技にみる先行事例

 先に引用したアカシックレコードの記事にも出てきている「eスポーツ」という単語についてご存知でしょうか。人によっては聞きなれないかもしれませんが、エレクトロニック・スポーツといい近年話題になっています。つまりは、ビデオゲームをチェスやボクシングなどと同様に競技としてとらえ、プロ・チームを運営し、ゲーム(試合)をすることで観客を動員するという動きです。
 テレビゲームもTCGも、元来は娯楽やコミュニケーションツールに過ぎなかったという共通点は見逃せません。

 まだ日本では十分な数のプロが生活していくという水準には達していませんが、精力的にeスポーツイベントを開催するのみならず、来年には類する分野の専門課程が開講されようとしています。

 普及へ前進「eスポーツ」... -日本経済新聞
 話題の“プロゲーマー専門学校”って... -4Gamer.net

 ゲームのプロ、カードのプロ、人や世代によっては鼻白むでしょう。しかし私たちは多くの現存するプロ・リーグがどのようにして成り立ったのかを容易に忘れています。

 ご承知の通りサッカーはほんの20年ほど前までプロ・リーグを持ちませんでした。当時の日本人にとってテレビのスポーツ中継といえば、野球、相撲、五輪競技であるバレーといったぐらいの認識であり、サッカーのプロ・リーグを作るということは、当時のプロスポーツの考え方からすると、大きなパラダイムシフトを起こしたというのです。それから20年の月日を経た今ではJリーグの名を知らない日本人はおらず、当然のようにテレビ中継もされています。

 スポーツの自立を目指して Jリーグ20年


デュエル・マスターズの過渡期

 今やDMの歴史は14年目へと突入しています。贔屓目に見ずとも、この一年間はDMにとってまさしく変革の年でした。公認デュエルロードはデュエ祭へと名前を変え、初の店舗予選を介さない夏の公式大会DMGP1stが催され、公認CSのサポート特典として冬の公式エリア予選への参加権さえ獲得できるようになりました。デュエル・マスターズというカードゲームは14年間の歴史を活かしながら多様なチャレンジを繰り返しています。
 最近発売されている商品のキーワードとなっている“クロニクル”は“年代記”を意味します。今以上の競技性を持ったゲームとしてDMが発展していくのか期待が持たれています。勿論、クリエイターズ・レターをはじめとした公式からのアナウンスは、決してDMの遊びとしての側面を蔑ろにしてはいません。

 今回の出来事を、DMプロプレイヤーの誕生と銘打つには性急かもしれません。しかし、いちプレイヤーがショップとスポンサード契約を結び、それを公に向けて発信したということはそれだけで驚くべき事実であり、これからのDMに必要な期待と発想と、ほんのちょっとの不安とを含んでいます。


趣味はキャリアパスになりうるか

 今回の事実についての記述は先の節までで終わりですので、ここからは後記のようなかたちになります。一先ずここまで読んでいただいた方は、本当にありがとうございます。もし時間が許すようであれば、長くなってしまいましたがもう少しだけおつきあいください。

 004の報告とDMに関わる方々の反応を見ていて、以前読んだ有名な記事を思い出しました。一応抜粋はしておきますが、是非とも一度読んでほしいと思います。
 
 TCGとそのプロに対する社会的な評価は、数年そこらでは対して変化しないのかもしれません。自身がプレイしているたかだか趣味のカードゲームにプロがいるのはちゃんちゃらおかしいという考えもあるでしょう。DMでプロを名乗ってどうするつもりだと疑問に思うでしょう。しかし考えてもみてください。プロを名乗ることは手段に過ぎません。
 彼が岡山CSの主催を務めていたのも、アカシックレコードのライターをしているのも、DMGP1stにジャッジとして参加したのも、全てDMと関わり続けるために彼ができることをその都度やっていただけです。彼の経験と今回のスポンサードを受けられるようになったこととは無関係ではないでしょうが、やはりそれを目的に経験を積んできたわけではありません。不意に、彼のDM経験がキャリアパスとして機能したのです。
 先達がいない道を行くときに、何がどう転じるかは分かったものではありません。そんな彼が今できることの一つとして、若院と協力してデュエル・マスターズで新しい試みをしているのです。

 最後に、スポンサードプレイヤーではなく、わざわざ“プロ”という単語を選んだ彼の度胸と覚悟に賞賛を送りたいと思います。


なかしゅー世界一周 プロであること -マジック:ザ・ギャザリング


 一昔前の競技プロの苦労話の中で必ずといっていいくらい出てくるものの一つに、社会的な地位の低さがあります。
 今も昔も二十歳前後の若者で桁が狂ったような金額を貰える人なんて本当の本当に一握り、憧れの職業というイメージの裏には、同じプロという括りの中でも1パーセントの持つものと残りという図式が成り立つ苦界の境地。昼間に道を歩けば不審者と間違われ、職業欄には苦悩し、確定申告に怯え、クレジットカードの審査では泣かされる事となります。
 かつての日本だと確固とした社会のメインストリートがあり、外れたものは概ね迫害による難民認定。マイノリティには無慈悲かつにこやかに一片の良心の呵責なく排斥できるなんとも素敵な国民性の発露に苦しめられるという訳です。そういう時代は確かにありましたし、私としては悲しい事ですが今でもその価値観を持っている人に会う事は稀ではないです。
 これは決して私が親族からの目が怖くなってきたと感じるからではありません。おそらくは...





参照/リンク

DM:Akashic Record
   【報告】プロになりました
   【インタビュー】DMプロプレイヤーの誕生

マジック:ザ・ギャザリング
 [競技用ルール] イベント規定
   [読み物] 第43回:プロであること

ディメンション・ゼロ
   DPA Official

日本経済新聞
   普及へ前進「eスポーツ」 プロチームや専門学校も

4Gamer.net
   話題の“プロゲーマー専門学校”ってぶっちゃけどうなの?...

nippon.com
   スポーツの自立を目指して Jリーグ20年

デュエル・マスターズ -タカラトミー
   クリエイターズ・レター

カードショップ若院

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